Mavic Miniも航空法規制の対象内

MavinMini タイトル画像

1 200g未満の機体も航空法の規制対象内

令和元年10月31日にDJI社からMavic Miniが発売され、大きな話題となりました。
▷DJI公式ホームページ

小さく軽い機体で2.7Kの撮影が可能です。また、プロペラのフルガードを同時に発売することによって、DJIのエントリーモデルとして、またプロの室内や狭小撮影用として、大いに需要を掴んできました。
海外仕様は249g(最長飛行時間30分)ですが、日本で発売された特別モデルでは、バッテリーの容量を少なくすることにより、199g(最長飛行時間18分)となっています。
このような機体は一般的に、
「航空法の対象外で自由に飛行させることができる」と一部で言われていましたが、決してそうではありません。
本当は航空法で規制されています。

2 無人航空機と模型航空機の違い

Mavic Miniは200g以下という点に大きな意味合いがあります。
日本国内の場合、UAV(ドローン)が200g未満なのか200g以上なのかによって、規制の内容が変わります。
200g以上の機体は航空法で無人航空機と定義され、様々な規制がかけられています。
飲酒時は飛行が禁止されていますし、飛行前の点検も義務づけられています。
また、空港周辺の飛行、人口密集地区(DID)での飛行、対地高度150m以上の飛行、夜間飛行、目視外飛行、第三者の人または物件から30m以内の飛行など、様々な飛行について特別の許可や承認が必要となります。

これに対して200g未満の機体模型航空機と呼ばれます。
航空法で言うところの無人航空機に該当しないので、先ほど紹介した航空法での無人航空機の規制は該当しません。
そこで、模型航空機は
航空法の規制は全く受けない=航空法を気にせずに自由に飛行させられる
と思ってしまっている人が多いのですが、これは誤りです!
全く規制されていないのではなく、法規制が無人航空機よりも少ないのです。

3 模型航空機は航空法でどのような規制がされているか

令和元年9月18日、「航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律(令和元年法律第38号)」「航空法施行規則の一部を改正する省令(令和元年国土交通省令第29号)」が一部施行・全面施行されました。
改正後の航空法の第134条には以下の内容が記載されています。

航空法第百三十四条の三
1 何人も、航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域又は航空交通管制区内の特別管制空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのあるロケットの打上げその他の行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしてはならない。ただし、国土交通大臣が、当該行為について、航空機の飛行に影響を及ぼすおそれがないものであると認め、又は公益上必要やむを得ず、かつ、一時的なものであると認めて許可をした場合は、この限りでない。
2 前項の空域以外の空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に通報しなければならない。
3 何人も、みだりに無人航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある花火の打上げその他の行為で地上又は水上の人又は物件の安全を損なうものとして国土交通省令で定めるものをしてはならない。

さらに、航空法施行規則も同時に改正されましたが、改正後の第239条には以下の内容が記載されています。

航空法施行規則二百三十九条の三
法第百三十四条の三第二項の航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為で国土交通省令で定めるものは、次の各号に掲げる行為とする。
一 ロケット、花火、ロックーンその他の物件を法第百三十四条の三第一項の空域(当該空域が管制圏又は情報圏である場合にあつては、次に掲げる空域に限る。)に打ち上げること。
イ 進入表面、転移表面若しくは水平表面又は法第五十六条第一項の規定により、国土交通大臣が指定した延長侵入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域
ロ 法第三十八条第一項の規定が適用されない飛行場の周辺の空域であつて、航空機の航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要なものとして国土交通大臣が告示で定める空域
ハ イ及びロに掲げる空域以外の空域であつて、航空路内の地表又は水面から百五十メートル以上の高さの空域
ニ イからハまで掲げる空域以外の空域であつて、地表又は水面から二百五十メートル以上の高さの空域
四 模型航空機(無人航空機を除く)を第一号の空域で飛行させること

航空法施行規則では「模型航空機」という言葉も使われて、ある条件内の飛行が明確に禁止されています。
これらを要約すると以下の内容になります。

模型航空機について
❶  空港周辺の制限表面上で飛行させてはならない。
❷  地表又は水面から250m以上の高さの空域で飛行させてはならない。ただし、航空路内は150m以上の高さで飛行させてはならない。
❸  ❶と❷の飛行のためには、国土交通大臣の許可や通報が必要である。
ということになります。

航空機の航行に影響を与える飛行が禁止されている訳ですが、模型航空機よりも重量がある無人航空機が150m以上の飛行の禁止となっているのに対して、模型航空機は原則250mまで飛行が認められているということになります。
また、許可申請先は国土交通大臣となっておりますが、実際の許可申請の手続きは関係する空港事務所の運航情報官に相談の上、飛行許可申請書を提出することとなります。

4 航空法の以外の法令では

航空法では無人航空機とそれ以外に分類されていますが、航空法以外の法令では重量による区別はほぼありません。つまり、無人航空機と模型航空機は同様に規制されると思っておいた方が良いです。
小型無人機等飛行禁止法、道路交通法、河川法、港湾法、港則法、海上安全交通法、民法…などUAV(ドローン)に関連する法令は数多くありますが、それらは200g未満の機体にも適用されます。
UAVに対する社会的な関心度は高まるばかりです。200g未満の小さな機体でもあっても、全く自由に飛行させることができる訳ではなく、ルールとマナーに配慮して飛行させましょう。

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